2022.防災別紙号外版
子育て世代の防災をテーマにした別冊防災ハンドブック
こちらには防災時の食に関するお話ししや子育て世代のご家庭に役立つ情報が載っています。
是非、ご覧いただき防災バックの備えの準備にご活用下さい。
お持ちの防災バック等に入れておくこともオススメします。
この事業は愛媛県「三浦保」愛基金の助成を受けて実施しています
災害時に気を溶けておきたい食べ物事情
災害は予告なしに発生します。30年以内に発生すると言われている大地震、毎年のようにやってくる“観測史上初”の豪雨など想定外が当たり前となった災害に、どのような備えが必要なのでしょうか。「自然災害」と一言で言っても。地震・津波・台風・大雨・洪水・高潮・豪雪・竜巻・火山噴火などの種類があります。過去の災害の経験を参考にしますと、災害発生時からライフライン復旧までに1週間以上要するケースが多くみられます。また、道路の寸断などにより物流機能が停止する場合が想定されるため、それ以上に生活用品や食料が入手できない場合があります。
被害の状況は同じ大雨でも家屋が冠水するかどうか、土石流の有無など様々な要因によって異なります。被災直後は配給される備蓄の種類や量、被災地に届けられる物資が限られています。ライフラインが復旧していない時期(フェーズ1、2*)に支援される物資は炭水化物(おにぎり、菓子パンなど)が中心となり、たんぱく質やビタミン・ミネラルが不足しがちになります。お弁当が支給されるようになっても栄養のバランスが整うまで時間がかかります。特に未就学児の場合は、普段食べなれていない食材や調理法、硬さなどにより食べられない場合がでてきます。栄養が不足すると、免疫力が低下し風邪をひきやすくなったり、イライラしたりします。コンビニエンスストアやスーパーなどのお菓子売り場やおつまみの売り場にも、たんぱく質をはじめビタミンやミネラルを多く含んだ食品があります。
普段の生活の中に少しだけ意識をして、不足しがちな栄養素が含まれた食品を備蓄に加えてみてはいかがでしょうか。
*フェーズ(phase)とは、「局面・段階」などを意味します。フェーズ1(初動期)は発生後72時間以内、フェーズ2(応急期)は2週間以内となります。
必ず来る大災害に備えて「まつやま子育て防災ブック」
過去の災害で、小さなお子様のいるご家庭は様々な場面で苦労がありました。「おむつやミルクが手に入らない」とか「物資を配る長い列に子連れでは並べない」とか「避難所で子どもの泣いてうるさいといわれ、出ていかざるを得なかった」など。
松山市でも、今後高い確率で南海トラフ巨大地震が起こるといわれています。そこで、松山市では、女性消防団と女性防災士のみなさんと「まつやま子育て防災ブック」を作成しました。
たとえば、家庭の備蓄について。ローリングストックを上手に活用して、お菓子や野菜ジュースなど、食べなれたもの・好きなものを多めに買い置きしましょう。また、子どもの成長は早いので、ワンサイズ大きいおむつも備えておくと安心です。
また、災害後の心のケアについて、過去にも子どもたちが地震ごっこや津波ごっこをするケースがありました。不謹慎と叱ってしまいそうですが、それらは正常なストレス反応。話を聞いたり、抱きしめたり、落ち着けるようにゆっくり見守ることが大切です。
「まつやま子育て防災ブック」は、松山市HPから見ることができます。この冊子が、防災へのきっかけになれば嬉しいです。
(松山市防災・危機管理課)
こちらの防災ブックの画像をクリックすると松山市HPまつやま子育て防災ページに繋がります。
ーいざという時、どうすればいいの?!防災サポーターからのアドバイスー
~今日からはじめる防災~
子育て世代の方へ「防災」のアンケートをとった結果、「子どもが生まれ、防災意識が高まった、何を準備したらよいの」という意見を多数いただきました。
一度にしてもしようと思うと長続きしませんので、少しずつしてみてはいかがでしょうか。
■ハザードマップの活用
ハザードマップには避難場所、土砂災害・津波や河川の氾濫、堤防の決壊といった水害が起こった際の浸水想定が記載されています。
■待ち合わせ場所の確認
災害発生後、家族が集合する避難所(待ち合わせ場所)も決めておき、共働きの方は災害時、どちらが園まで子どもを迎えに行くのか決めておく事も大切です
■防災アプリや防災メールを活用しましょう
災害時に役立つ防災アプリがたくさんあります。例えば愛媛県避難支援アプリひめシェルターや愛媛県防災メールなどです。各市町でも防災アプリや防災メールサイトがあるのでご自身のスマートフォンに必要なアプリを入れ活用しましょう。
■お水とトイレはセットで準備
災害時、一番困るのが「トイレ」です。成人では1日2~3リットルの水が必要です。トイレに行けない状況になると水分補給を減らしたりトイレに行くのを我慢することで体調を崩してしまいます。お水と合わせて簡易トイレの準備をしておきましょう。ダンボールで作る簡易トイレから自宅のトイレで使える非常用トイレ商品も販売されています。お水とセットで準備しましょう。また避難所に設置するトイレは和式トイレが多いので小さなお子さんも和式トイレが使えるように練習させておく事も大切です。
他にも
■子どもに必要な物のローリングストック法を用いた備蓄
■ガソリンは半分減ったら満タンに
■おうちの中をお片付けして防災に備えた環境作りを
■地域やママ友、横のつながりを大切に
最後に
■自分の命は自分で守る
大人も子どもも、まずは自分の命を守ることが最優先です。自分の命を守った後、大切な人を助けて下さい。日頃から子どもたちにも自分の命を守ること、災害発生時の命の守り方や命の大切さ、人を思いやる気持ちを伝えていくことはとても大切です。
未就学児に必要な栄養とは
松山市短期大学教授 垣原 登志子
過去の地震時にある避難所で提供された食事は、
フェーズ1(○日目)
朝食:おにぎり1個、みそ汁、昼食:パン1個、野菜ジュース1本、
夕食:おにぎり1個、野菜炒め、ハム1枚で、1日1人分:エネルギー790kcal、たんぱく質20gでした。
※1日1人分:エネルギー約790kcal、たんぱく質約20g
フェーズ2(6か月後)
朝食・昼食:牛乳1パック、カレーパン1個、三角サンドイッチ1個、(オレンジゼリー1個、バナナ1本、リンゴ1個のいずれか1個)、インスタントみそ汁、夕食:ご飯250g、織のから揚げ50g、ロールキャベツ50g、ミニオムレツ30g、かまぼこ10g、ウインナー10g、漬物梅干し1個
※1日1人分:エネルギー約1600kcal、たんぱく質約50g
未就学児も大人と同じようなものが提供されますが、大人と全く同じものが食べられるわけではありません。表に3~5歳の子供が1日に摂りたい栄養素の量を示します。
エネルギーは発達に合わて必要な量を確保することが重要ですし、特に「体を作る」たんぱく質、「骨を作る」カルシウムの摂取は大切です。
カルシウムは大人と同じくらいの量が必要です。普段の生活でも気をつけて摂取するようにこころがけることが大切です。コンビニエンスストアやスーパーのお菓子コーナーやおつまみコーナー(常温)にカルシウムやタンパク質が多く含まれている物がありますので、チェックしてみてください
❕災害時に備え子供のために備蓄しておきたいものとは…?
災害に備え日頃から備蓄しておくことが大切です。特に未就学児をお持ちの父兄の方は心配だと思います。
子ども用の備蓄は、日用品としては、衣類(下着)、おむつ、おんぶひも、子供用の石鹸、災害用トイレ、おしりふきシート、ウエットティッシュ、ポリ袋、歯ブラシ、バスタオルなど。ただし子供の場合は成長が早いので衣替えの時にチェックをし、入れ替えることが大切です。
食料品としてはミルク(粉末あるいは液体)、離乳食(瓶詰、缶詰)飲みもの(ノンカフェイン、野菜ジュースなど)、おやつなども必要です。普段食べられてないものは急には難しいと思いますので、日常生活の中に取り入れると良いと思います。
「食」は年齢に合わせて取り入れることと、被災時に不足しがちな栄養素を補足してくれるものも取り入れることが大切だと思います。食品に関しては日常の生活に缶詰やお酒のおつまみの中にも子どもさんの備蓄として利用できるものがありますので活用すると便利です。その他に、保険証・母子手帳などをコピーして「こどもの備蓄袋」に入れておくこともお勧めです。
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