自己肯定感について
親子の絆を強めるために大切な“親の自己肯定感”
このコーナーでは、「子どもの自己肯定感」について事例も交えて紹介させていただいています。その自己肯定感について、新たに親の「自己肯定感」についても加筆させて頂きました。ご自身の自己理解と合わせて子どもの自己肯定感について読んでいただければと思います。
親の自己肯定感についての重要性として、自己肯定感が低い親が子どもに与える影響には幼少期の子どもとのコミュニケーション不足があります。不足する理由としては、子育てに対して完璧を求めすぎてしまう傾向が強いことが原因と思われます。そこで「子育てに完璧を求める必要がない」ということを納得するためにも、親自身の自己理解が必要です。下記に、無料の簡易診断ができるページをご紹介致しています。
ただし、これら診断の結果は、「自分の悪いところ=ダメなところ」とは捉えないように注意してください。また、子どもにはそうあって欲しくない(弱い部分を無くしたい)と、考えないようにしてください。自分の良し悪しを判断するのではなく、「良いところ(得意なこと)」「悪いところ(不得意なこと)」も含めた“自分の個性”として受け入れていくことが大切です。「みんな違ってみんないい」と解釈して、自分の特性を認識する上での参考にしてみてはいかがでしょうか。
<自己理解をしてみましょう(簡易チェック)>
コミュニケーション能力総合診断,11の指標で分析-心理テスト性格無料診断 (commutest.com) より
自分の特性を無理に修正するようなことは行わず、子どもの成長に合わせて、お互いの相互理解を深めていける手段と考えると、自然とコミュニケーションが深まり、親子の絆が深まっていきます。自分自身が子どもだった時も、きっと様々な葛藤や想いがあって、今の自分があると思います。ある意味、時間が前向きに解決してくれることも多くあるので、一度、肩の力を抜いて、自己理解を深める時間をとるようにするのも良いと思います。
子どもの自己肯定感【事例】
(実践事例/1) Aさん ・2児の母 32歳_「根拠の無い自信を持てる」ように。
幼稚園でいろんな事にチャレンジしたり教わったりした時に、出来たとか、出来なかったとかついつい結果が気になってしまいます。決して悪いことではありませんが、出来る限り結果よりプロセスをみてあげるようにしています。結果重視になると、「出来ないといけない」「他の人より上手く出来るようになって欲しい」といった、根拠のある自信にしなければならなくなります。そうなれば、子どもはおのずと失敗をしない(言い訳)ための準備をしてしまいます。ですので、仮に出来なかったとしても、〇〇の取り組みは頑張ったね。など、子どもが自分なりに頑張った点をみつけてあげて、認めてあげることを大切にしています。
(実践事例/2) Bさん ・3児の母 39歳_子どもが「やってみよう」と思えるように。
子どもの時になんでも「やってみよう」と思える素地を作ってあげられるように、心掛けています。その為には、親(大人)の基準で子どもの欲求をなんでも「わがまま」と判断しないことが大切だと思います。また、子どもが欲しいものがあるときなどは、その欲求を安易に金銭的な解決にしないで、子どもにとって効果的なコミュニケーションによる解決を目指しています。ただし、親に限らず関わる大人(家族、親戚、幼稚園教諭など)の人達との連携が出来ている事も大切です。親ばかりが関わりを深く持たなければと思って自分だけに大きく負担を掛けないで、親戚や幼稚園の先生、ご近所の皆さんなど、出来る限り多くの大人が子どもに関わってもらえるといいですよね。
事例2→事例3「想い」「愛情の深さ」も重要だけど表現の仕方にはテクニックも必要。
例えば、バタバタしている親を子どもは見ているようです。子どもは優しいので親の状態はわかってくれているように感じます。親として、子どもが欲しているものを出来る限り正確にキャッチして、子どもとの愛着関係を作ることが大切だと思います。親も子どもも個性が違うから、そこにはテクニックが必要だと感じる日々です。
(実践事例4)Cさん / 1児の母 33歳「大好きよ」と言ってあげるだけで。
我が家の長男は、幼稚園の年長さんの時に幼稚園へ行きたくないと、よく泣いていました。ある日、幼稚園から泣いて帰ってきた時に「大好きよ」と言ってハグをしました。すると、子どもが落ち着きを見せたので、以来、毎晩寝る前には、「おやすみ。大好きよ♪」といって寝ています。直接「約束したから」と、子どもへ伝えはしませんが、毎晩、声をかけてあげることが、親として子どもとの約束事だと思って続けています。親子関係によって伝える方法は様々だと思いますので、伝え方など表現の仕方は、いろいろと工夫してみてください。
(実践事例5)Dさん / 1児の母 32歳_「ありがとう」を習慣づける。
我が家は、些細なことにも「ありがとう」を言うように意識しています。そもそも、親にとって子どもは、生まれてきてくれたこと自体が「ありがとう」だと思います。なので、幼稚園でお遊戯会があった場合など、親として観覧に行けることは本当にありがたいことだと思います。その想いを受けて、子どもも「お母さん見に来てくれてありがとう」と思ってくれるのではないでしょうか。「ありがとう」の気持ちを、お互いの存在に対して思えることが大切だと思います。
子育て悩み解決探偵団 団長の谷田です。
今回の事例集のテーマは「自己肯定感」です。一般的な見解も踏まえて次のとおり、私の考えを述べさせていただきたいと思います。
【一般的な見解として(ネットに乗っているような内容)】
◇子どもの自己肯定感を高めるための方法
・子どもを否定せず、全てを受け入れる
・子どもをほめる
・周りと比べず、少し前の自分と比べる
◇子どもの自己肯定感を高めるために心がけるべきこと
・叱らない、怒鳴らない
・否定しない
・結果を求めない
以上がよく言われることですが、きれいごと過ぎて何だか心に届かない気がします。私の見解は少し違っていて、自己肯定感が強いとは「根拠の無い自信を持っている」ことだと考えています。自分で自分の道を切り開き、結果の如何に関わらず「何とかなる」と思える精神だと思います。その精神の根拠は、「自分を信じている。家族を信じている。仲間を信じている。社会を信じている。」といことが前提になっていると思います。
そういう意味では、一般的な見解の様に「傷つけない」ことが重要なのではなく「傷ついても立ち直れる」ことが重要だと思います。
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